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ベトナム 輸入するまで3

11月 4回目のベトナム

 

今回は、ダラットからバオロクに向かいます。

 

ダラットにあるコーヒー会社のゲストハウスに宿泊させてもらい

収穫体験をさせていただきました。

標高も高く、景観もとてもきれいです。

 

当日は、いろいろとカッピングさせていただきました。

ロブスタの精製方法の違いや新しく試している精製方法などなど

その中の一つに、マンゴーのフレーバーがするものがありました。

びっくりしたけど・・・僕は買うのはやめました。

でももしかすると、いつか日本でも流通するかも!?

 

僕は精製の考え方が掛け算ではなく、割り算で

ロブスタの可能性を消していると思いました。

 

その後、バオロク Future coffee Farm に向かいました。

 

Toiさん「サンプルを褒めてくれたので部屋(クーラーで室内温度を一定にしている)を作りました」

 

※部屋とは、熟成をするための部屋です。近年はワイニープロセスと呼ばれています。

 

以前ブログで、秘密の部屋として紹介しています。

 

ベトナムでいち早く、ワイニープロセスを試したToiさん。

ベトナムでの取引先にサンプルを送ったみたいですが、どこも返事は ✖ だったみたいです。

 

僕が最初に ○ と言ったみたいです。

その一言で、Toiさんは投資をして部屋を作りました。

僕は「ワイニーはどれくらい作れますか?」

Toiさん「Natural 600㎏ Honey 800㎏ まで作れます」

 

僕の一言で部屋を作ったので・・・

僕「全部私が購入します。日本用として作ってください」失敗してもいいから試してくださいと事前に伝えていました。

日本用に向けて打ち合わせを何度も何度も話し合いします。

 

※ベトナムの田舎の人はとても素直で、日本人というだけで信用してしまう人が多いらしいです。

 僕の一言で、投資をして部屋を作ってしまったToiさん。

 僕の一言が、良くもなり悪くもなる可能性があること。

 今後、僕は自分自身の言葉に気を付けようと思うようになります。

 

Toiさん「アメリカ人が部屋の投資を言ってきたけど断りました」

   「ワイニーを買いたいと言ってきたけど断りました。あなただけにしか売らない」と言う。

 

僕「アメリカ人に売ってください」「Toiさんにとってチャンスです」

 と僕の購入分から少しアメリカ人に渡すことになります。

 

事前に、ToiさんにはアメリカのCQIに送ろうと話していました。

日本では、まだロブスタの可能性は低く難しいだろうと考えていた僕は、アメリカに送って評価してもらうことを考えていました。

 

※後々、僕の購入分から渡したアメリカ人がCQIに送り Honey85点 Natural84.75点 の評価が出ます。

 

僕の伝えたいことやお互いの理解を深めるために初日は、ベトナム語通訳 高橋さんに同行していただきました。

次の日は、高橋さんにお願いしてホーチミンに戻ってもらいました。

 

ベトナム語を話せない僕 日本語を話せないToiさん達

 

携帯のグーグル翻訳を駆使して会話します。

高橋さんがいると、お互いが頼ってしまうので二人にとって貴重な時間だったと思います。

 

農作業をお願いしていたので、

朝早くから晩遅くまで農作業の手伝い、チェリーの乾燥を一定にするために端から端まで2時間おきにトンボかけをしていきます。

農園での繁忙期は、少数民族の人たちが出稼ぎにきています。

少数民族の人たちと一緒の仕事を毎日していきます。

 

作業が終わったら、夜遅くまでToiさんのサンプルロースターで焙煎の練習など

 

ある日は、「今から行きます」とToiさんのバイクの後ろにまたがり 何処に行くのかと思っていると・・・

ベトナム政府が管理するコーヒー農園。

ここは日本人入ったことがないはず!!!

写真を撮っていると・・・怒られた こわかった 拳銃を持っていた・・・

実は、役人の顔の写真を撮っていると思われたみたい。

この場所が、違う国だったらと思うと ゾッ とします。

 

Toiさんに感謝するのは、僕をお客さん扱いしないで少数民族の人たちと同じように農作業ができたこと。

一緒に汗を流して、一緒の釜の飯を食べて、酒を飲んで・・・言葉が話せなくても自然と仲間になる。

視察ではなく、一緒に汗を流せたことがよかった。

 

Toiさんの器の大きいところは、

「これ失敗作だよ」となぜ失敗したかを一生懸命説明してくれる。

普通なら、いい所、いい物しかみせない のが当たりまえだと思います。

 

無人島でトウモロコシを育て販売したお金で建てた家で過ごした時間は、とても貴重で大好きな空間でした。

 

ホームステイ最終日

僕「今日はダラットに寄ってから日本に帰ります」

 「ダラットの農園からサンプルを取りに来てほしいと言っています」

 

※通訳の高橋さんからダラットの農園主から連絡がありましたと連絡を受けていました。

 

お昼ご飯を食べているとき、一緒にご飯食べていた人達は「なんでダラットにサンプルをもらいにいくの?」的な雰囲気。

 

Toiさんだけは一言「OK」

 

迎えのタクシーに乗り、バオロクからダラットに向かいました。

 

タクシーのスピードがとてもゆっくりというより遅い。

※ホーチミン市内は渋滞で飛ばす車はありませんが、市外になるととてもスピード出します。怖いくらいです。

 

なんで遅いのかタクシーの運転手に聞こうかと思いましたが・・・のんびり景色を楽しむことにしました。

 

ダラット 到着。サンプルを受け取りました。

 

タクシー運転手から、タクシー代はToiさんから受け取っていますとの言葉。

 

胸にジーンとくるものがありました。

Toiさんのライバルの農園に行くタクシー代を僕の知らないところで出していたこと。

運転手に事故しないようにゆっくりと走るように伝えていたこと。

実際にホームステイしたので、トウモロコシで建てた家や裕福ではないこと。などなど

 

Toiさんは 僕に人生を賭けているように感じた。

僕は Toiさんを男にする と心に誓いました。

 

輸入後に、Toiさんから手紙をもらいます。

彼の生い立ちから現在に至るまでを書いてくれました。

 

いつもお腹を空かせていたこと。

出稼ぎにホーチミンに行くが、うまくいかず 親戚のいるバオロクにきたこと。

バオロクでの生活は、現在の農園の近くの川の中州の無人島に住み始めたこと。

※無人島があった場所に、バイクで連れていってもらいました。

生きるために無人島で自給自足の生活

トウモロコシを販売していたこと

奥さんのHoaさんが無人島から小船で迎えにきていたこと

転機があり、コーヒー農園を始めること

スペシャルティロブスタを生産を始めること

 

toiさんの夢は、祖国のため、他のロブスタ農家のため

将来は、高品質ロブスタを生産する技術を伝えたい

 

いつかToi伝説の本にしたいと思います。

 

その後、4ヶ月後 年が明けて 3月 5回目のベトナムに行きます。

 

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