Toiさんと待ち合わせの為、ホーチミンに向かいました。
Toiさんもバオロクからホーチミンまで来てくれてホテルで待ち合わせ。
事前に、Toiさんに
「ベトナムの船会社とToiさんは契約できますか?」と伝えていました。
田舎の農園主の人たちは、自分たちが生産したコーヒー豆がどこの誰がどのように使用しているかわかりません。
※スペシャルティーコーヒーなど、コーヒー豆を誰がどこでどのように生産しているかがわかります。
ただ、農家さんはわからないことが多いと考えました。
海外からバイヤーが来たとき、農園主自ら海外に発送できればいいことだと考えました。
そうすることで、どこの国で誰がどのうように自分が生産したコーヒー豆を使っているか知ることができる。
Toiさん「船会社を見つけるのは大変でした。でもがんばりました」
ホーチミンにあるベトナム船会社を一緒に訪問しました。
ベトナムの一農園主が船会社さんと直接契約できたことは画期的だと思います。
船会社さんは、英語で契約書を作成。
インボイス等は船会社が用意して、私たちは内容確認後その場でサイン、捺印しました。
※後々、Toiさんは直接、アメリカに輸出することになります。
※2019年8coffeeでは、この年はベトナム船会社で日本に輸入。
2020年は、佐川急便で輸入することにしました。
道筋をつけることができたこと。
輸入後、全国発送を佐川急便と打ち合わせしていたこと。
独自でベトナムドリッパーを輸入したのですが、佐川急便はベトナム佐川があるので輸入をスムーズに行うためなど
船会社で契約を終えた後に、
Toiさん「日本が食品検査が世界一厳しいのは知っています」
「代金は、日本で輸入許可が下りてからで結構です」と言ってきた。
私が契約書の内容と違う、私は代金を支払いますと伝えても、
「お願いです。代金は後で結構です」
「今回、日本で輸入許可が下りれば、次回からは契約書通りでお願いします」と
僕「わかりました。」と承諾する。
この内容からも、Toiさんの人柄や人生を掛けていたことがわかると思います。
※この内容は、みんなびっくりする事だと思います。
通常海外取引は、生産前(契約した時点)の段階で契約金額を全額入金が常識です。
海外での取引の場合は、代金回収が難しいので 100%前金が常識になります。
日本で輸入許可が下りた時に、「おめでとう」と連絡した時のToiさんの喜びようは今でも覚えています。
こうして日本で初めてファインロブスタを輸入することができました。
長々とベトナム輸入するまでを思い出しながら細かく書いてみました。
細かく書いた理由は、
私の規模でも輸入ができたことです。
もし、独自輸入に悩んでいる人がいたら参考にしてもらえるとうれしいです。
専門家の意見は、ほとんど「やめたほういい」でした。
私の場合は、知り合いや取引先でも輸入している人がいなかったから、自分で進めるしかなかった。
ロブスタに興味がある人もいなかった。
途中でやめていたら、Toiさんやベトナムの仲間たちとも出会うことがなかったと思います。
なぜ、僕の規模でうまく輸入できたか?を振り返ってみたいと思います。
1.通訳者の高橋(女性 ベトナム ホーチミン在住)さんの存在です。
Toiさんと出会う前からベトナム語通訳者として同行してもらいました。
時系列ですべてを知っていてもらうため
もちろん、通訳費用は発生します。
私が思ったのが、通訳者がどのように通訳してくれるかで決まると思います。
ベトナム人との懸け橋になる必要経費です。
最初に、僕が一番大切にしたのが 高橋さん との時間です。
僕が何を、どのうように、したいのかを分かってもらうためです。
海外あるあるは、こちらが1分話しても、通訳者からの答えが5秒など
通訳者さんがうまく間に入ってもらえないと意思疎通ができない事が多いです。
高橋さん「私はベトナム側についていていいですか?」とよく言われます。
高橋さんのそういうところ好きです。
私が雇った通訳者ではなく、懸け橋だと考えています。
日本とベトナムの文化の違いや考え方が違う中で、日本の考え方を押し付けるのは良くない。
高橋さんの「ベトナム側とは・・・」お互いの文化の違いが分かったうえで、ベトナム寄りの発想で話してくれます。
その方が、ビジネスはうまく行くと思います。
高橋さんは、ベトナムが好きでベトナム在住が長いです。
心からベトナムの分野が好きなんだと思います。
日本人の中でベトナム語がうまい上位3人の中の一人みたいですよ。
※議事録ではありませんが、誰が何を話したかはメモしている方がいいです。
2.何度も足を運ぶ。
気になることや、打ち合わせしたことはベトナムに会いに行く。
これが大切です。日本でもこれは大切だと思います。
メールで済ませることも多いですが、内容によっては すぐにベトナム行きました。
3.僕の場合は、購入者側ですが 同じ目線が大切です。
よくあるどちらが上なのかなんてどうでもいいことです。
同じ人間だし、同じ目標を共有することが大切です。
Toiさんの友人に「あなたは対等に話しをしてくれる」と言ってくれたことが心に残っています。
4.タイミング
僕の場合は、タイミングと運がよかったと思っています。
Toiさんに「あなたと出会えてよかったと言ってもらったけど・・・」
私も同じ気持ちです。
お互いが動いていることでご縁がありました。
考えていないで行動することが大切。
5.価格交渉
下調べは絶対に大切です。
僕は価格交渉の話はしていません。
僕は高ければ買わない。安くても品質が悪ければ買わない。
Toiさんの言い値で購入しています。(仕入れ値以外でいろいろと交渉はしますが・・・)
生産したコーヒー豆を購入するのではなく、お願いをして生産もらう。
農家さん自身が農家名を出しても恥ずかしくない品質を生産してもらうことが大切です。
品質を上げることで、農家さんが未来を感じてもらうことが大切。
コーヒーを生産するのは、コーヒー農家さんたちです。
ロースターは、農家さんがいて成り立つ商売だと思います。
6.購入量
日本で、高品質ロブスタが受け入れられるかどうかわからない状態で進めていました。
資本力のある企業さんなら、問題ないかもしてませんが・・・
8coffeeの規模では、500㎏位あれば十分です。
しかし、500㎏輸入しても 農家さんの生活はほとんど変わらないだろうと思いました。
500㎏の輸入で、ブログで買い付け独自輸入と書くのは恥ずかしいしかっこ悪い。
だけど、最初にたくさんの㎏を輸入して、次の年に輸入量が少ないと農家さんに申し訳ない。
毎年、少しでも右肩上がりで輸入を増やしていくのがお互いの為。
正直、500㎏だったら日本でのビジネスも面白くないし、後々続かない。
最低、5t位動かさないとビジネスにはならないと考えています。
5t輸入できると、Toiさんやロブスタ農家さんの生活も変わるかもしれない。
7.投資話をしない 乗らない
これも農園あるあるですが、
先進国の人たちがきて設備などの投資話がよくあるらしいです。
その後、投資をしてもらったために契約で縛られて困っている人たちが多いらしいです。
ブログでも書きましたが、Toiさんが僕の一言で 温度管理できる部屋を作ったので
その部屋で作れるコーヒー豆を全部を僕が買い取ると話しました。
それは、彼が設備投資返済の資金の一部になればと思いました。
有機栽培プロジェクト この内容も後日ブログにします。
Future coffee Farm ×8coffee
コーヒーの木を抜いて、土地を休ませていた場所に土壌改良を行い、試験的に有機栽培を行うプロジェクトです。
現在は、苗木1500本の内 8coffeeとして(500本)サポートしています。
この内容も、1500本全てサポートしてしまうと買い占めになるので、500本だけにしました。
このあたりも、農園が独自性を持っていると海外から来た人たちに話すことができますし輸出することもできます。
農園が独自性を保ちながら、サポートできればいいなと考えています。
僕の一番うれしかったことは、
何度目に農園を訪れた時に「いらっしゃい」ではなく 「おかえりなさい」と言ってくれたこと。
人間関係を築けたことに感謝します。
多くの人たちにFuture coffee Farm に行ってほしい。
Toiさんやベトナム仲間に会ってほしい。
彼たちの人柄や情熱を感じてほしいと思います。
これからも、ロブスタ農家さんの星!Future coffee Farm のファンの一人としてサポートしていきます。
ファインロブスタ スペシャルティーロブスタは まだまだこれからの分野だと考えています。
一緒にロブスタ農家さんを応援していただける方
ご興味がある方は是非ご連絡ください。
Email:kuroda@8coffee.com
ロブスタの可能性!
よろしくお願いいたします。
8coffee黒田